門川大作OFFICIAL

活動日記

2018.10.03
日本の宝・京町家、さらにそこに伝わる大切な生活文化の保存と継承。京都の課題です。昨年、新たな条例を制定、この2月に「京町家保全・継承審議会」を設置し、施策を諮問。深い議論を経て、本日、高田会長らから「現状と課題、基本方針、具体的な取り組み」等をとりまとめた推進計画(案)の答申をいただきました。専門家、市民代表の皆さんが深い活発な議論を重ねていただきました。高田光雄 会長はじめ委員の皆さんに深謝。厳しい状況にある京町家の保存・継承のために共々に頑張ります。

一昨年の市の実態調査で、京町家は7年間で約47,700軒のうち約5,600軒、12%が滅失!毎年2%ずつ減少しており、極めて深刻です。京都・日本の宝として京町家を継承していくことは私たちの使命、そして喫緊の課題。そこには、日本人が大切にしてきた暮らしの美学、生き方の哲学が凝縮!近年、京町屋の価値が国内外で高く評価され、需要は高まっている一方、相続税の課題や地価の高騰、生活様式の変化、老朽化等で年々、解体・滅失は進行。また、多くの町家が空き家に。市ではこれまでから、伝統的建築物保存地区の指定や、景観重要建造物の修理等に対する助成などに取り組んでいますが、京都が大切にしてきた生活文化の継承や景観保全のためにも京町家の保全・継承の機運を高めていくとともに、所有者への支援、継承できる環境づくりが重要に!
昨年、これらの課題に的確に対処するために条例を制定。京町家の維持や修復、改修に要する資金や技術的な課題、相続に関する課題、所有者をはじめとする意識に関する課題など、保全継承を阻害する要因からこれらに対応するための支援策、特に、京町家の保存・継承を市民ぐるみで取り組むため、取り壊しの危機を事前把握し、危機感を共有し、継承のための仕組みづくりについて定めました。
答申いただいた計画案では、こうした取組をさらに進化させ、所有者だけでなく事業者、地域、行政が一体となり「みんなごと」として京町家を守り、次の担い手に引き継ぐことを基本理念に。そして、京町家マッチング制度や賃貸モデル事業など不動産流通市場の積極的な活用、保全・継承に意欲的な地区や京町家の指定、まちづくり活動の支援など地域主体の取組の促進、改修費等助成制度の創設・充実など、新たな施策も充実!
いただいた答申に基づき更に議論を深め、今後とも、市民、関係事業者の皆さんと連携し、京町家を未来に伝えていく取組を加速させていきます。


今月の記事

  • 今月の記事はまだありません。

アーカイブ